CMや広告、イベントに出演するタレントを選定する「キャスティング」の仕事に興味を持ち、求人を探し始めた方も多いのではないでしょうか。
華やかな芸能・広告業界に関わる仕事として人気がある一方、「どんな仕事内容なのか」「未経験でも応募できるのか」「正社員以外の働き方はあるのか」「年収や福利厚生はどうなっているのか」が分かりにくい業界でもあります。
本記事では、キャスティングの仕事内容から、関連する業種、雇用形態別の求人の探し方、年収・福利厚生の目安、キャリアパスまでを網羅的に解説します。
キャスティングの仕事内容とは

キャスティングの仕事は、企業のCM・広告・イベントなどに出演する俳優・タレント・モデル・インフルエンサーなどを選定し、出演交渉から契約、撮影当日の対応までを担う仕事です。
求人票では「キャスティングディレクター」「キャスティングコーディネーター」「キャスティング担当」といった名称で募集されることが多く、主な業務は以下の通りです。
- 広告主・代理店・制作会社との打ち合わせ、キャスト要件の整理
- 独自のタレントデータベースなどを活用した候補者のリストアップ・提案資料作成
- 芸能事務所との出演交渉・条件調整
- 出演契約書の締結に関する事務手続き
- 撮影・イベント当日の立ち会い、進行サポート
- オーディションの企画・運営
近年はテレビCMだけでなく、YouTuberやInstagramインフルエンサーなど、SNS領域の業務を扱う求人も増えています。
関連する業種・職種にはどんなものがある?

キャスティング業務は、特定の業種だけに限らず、いくつかの業種にまたがって存在しています。
求人を探す際は、以下のような業種もあわせてチェックすると選択肢が広がります。
- キャスティング専門会社:広告主や制作会社からの依頼を受け、キャスティング業務そのものを主軸とする会社
- 広告代理店・広告代理店グループ会社:大手代理店グループ内に、キャスティング機能を持つ子会社があるケースが多い
- CM・映像制作会社:制作進行と兼務でキャスティング業務を担当する求人がある
- 芸能プロダクション・モデル事務所:所属タレントの営業やキャスティング窓口業務を担当する
- インフルエンサーマーケティング会社:YouTuberやSNSインフルエンサーの起用交渉を専門に扱う
- イベント制作会社:イベント出演者のブッキングを担当する部署がある場合も
同じ「キャスティング」という言葉でも、業種によって扱う案件のジャンルや働き方の傾向が異なるため、求人票の企業概要(事業内容)を確認しておくことが大切です。
未経験でも応募できる求人はある?

業界の求人には、実務経験者向けのポジションだけでなく、未経験者歓迎と明記された求人も一定数存在します。
特に若手・中堅クラスの会社では、業界未経験者を採用し、OJTで育成する体制を整えているケースが多く見られます。
未経験者が採用されやすい傾向にあるのは、次のようなポテンシャルを評価されるケースです。
- 芸能・エンタメ業界への強い関心がある
- コミュニケーション能力や調整力に自信がある
- 広告代理店・制作会社・アパレル・モデル事務所など、隣接業界での就業経験がある
- スケジュール管理や事務処理を正確にこなせる
中途採用での転職事情

中途採用では、未経験者向けのポジションと、即戦力を求めるポジションの両方が存在します。
応募前に、求人票の必須条件・歓迎条件をよく確認しておきましょう。
中途採用でよく求められる経験・スキル
ディレクターなど上位ポジションの求人では、広告代理店やキャスティング会社での実務経験、インフルエンサーマーケティングの経験などが応募条件になっていることがあります。
また、Excelや資料作成のスキル、複数の関係者と調整するコミュニケーション能力も重視される傾向にあります。
未経験からの転職ルート
未経験からこの業界を目指す場合、まずはアシスタント職やコーディネーター職からスタートし、オーディション運営やスケジュール調整といった基礎業務を経験しながら、キャスティング業務全体を任されるポジションへステップアップしていくのが一般的なルートです。
広告代理店やアパレル・モデル業界など、隣接する業界での就業経験も、応募の際にアピール材料になります。
求人サイトでの検索方法と会社の探し方

求人は、以下のようなサービスで探すことができます。
総合求人サイトの活用のコツ
Indeed、doda、リクルートエージェント、エンゲージ、求人ボックスなどの総合求人サイトでは、「キャスティング」「キャスティングコーディネーター」といったキーワードで検索すると、専門会社や広告代理店グループの求人が見つかります。
関連職種名(コーディネーター、ディレクターなど)も合わせて検索すると、対象求人を取りこぼしにくくなります。
転職エージェントに登録する
広告・マーケティング・クリエイティブ職に特化した転職エージェントでは、関連する求人(メディア担当、PR担当、イベント企画職などを兼務するポジションを含む)が扱われていることがあります。
業界特有の職種理解が深いため、経験の言語化やアピールポイントの整理をサポートしてもらいやすいのが利点です。
業界特化型のクチコミ・情報サイトを活用する
OpenWorkや就活会議などの企業口コミサイトでは、各社の社風や働き方に関するリアルな声を確認できます。応募前の企業研究に役立ちます。
キャスティング会社の求人募集情報の見つけ方

志望する会社が決まっている場合は、企業の採用ページを直接チェックするのも有効な方法です。
採用ページで募集要項を確認する
電通グループ・博報堂グループの専門会社をはじめ、各社が自社の採用サイトで直接求人を掲載しているケースがあります。
募集要項には、必須スキルや歓迎条件、配属予定部署などが具体的に書かれていることが多く、志望動機を固める材料にもなります。

SNSでの募集告知をチェックする
中小規模の会社では、採用サイトに加えてX(旧Twitter)やInstagramなどのSNSで急募・追加募集の告知を行うこともあります。
志望する会社のSNSアカウントをフォローしておくと、募集開始のタイミングを逃しにくくなります。
年収・時給の目安

給与水準は、会社の規模や役職、経験年数によって幅があります。
あくまで一般的な目安として参考にしてください。
正社員の年収レンジ
未経験からアシスタント・コーディネーター職として入社する場合、年収300万円台〜400万円台がひとつの目安です。
経験を積んでディレクタークラスになると、400万円台〜600万円台程度まで上がるケースもあり、大手代理店グループ系や成果報酬制度のある会社では、さらに高い水準になることもあります。
パート・アルバイトの時給目安
パート・アルバイトの場合、オーディション運営補助や事務アシスタントといった業務内容が中心で、時給は都市部で1,000円台〜1,300円程度が目安です。
撮影当日のアテンド業務など専門性が求められる案件では、これより高めの時給が設定されることもあります。
福利厚生の特徴

福利厚生の内容も、会社選びの際にチェックしておきたいポイントです。
正社員に多い福利厚生
社会保険完備、交通費支給、賞与、昇給制度に加え、服装自由やフレックスタイム制、年間休日120日以上を掲げる会社も見られます。
研修制度やOJT体制の有無も、未経験者にとっては重要な確認ポイントです。
パート・アルバイトの待遇
パート・アルバイトの場合も、交通費支給や社会保険の加入条件(勤務時間・日数による)が設けられていることが一般的です。
シフトの融通が利くかどうかも、応募前に確認しておくとよいでしょう。
パート・アルバイトの求人はある?

正社員としての求人だけでなく、パート・アルバイトの雇用形態で募集されるポジションも存在します。
特に繁忙期のオーディション運営補助や、撮影当日のアテンドスタッフなどはパート・アルバイト求人として募集されることがあります。
パート勤務の求人例
パート勤務では、オーディションの受付・誘導、応募者データの入力、スケジュール調整のアシスタント業務などを任されるケースが多く見られます。
フルタイムでの就業が難しい方でも、業界に関わる働き方の入り口として選びやすい求人です。
アルバイト・学生向け求人の探し方
アルバイト求人は、総合求人サイトの「単発」「短期」といった条件で絞り込むと見つけやすくなります。
撮影現場やイベント当日のみのスポット的な募集も多く、学生や副業希望者が応募しやすい傾向があります。
パート・アルバイト募集で確認したいポイント
パート・アルバイトの募集では、勤務日数や時間の融通が利くかどうか、交通費支給の有無、繁忙期に稼働が集中しやすいかどうかを事前に確認しておくと安心です。
パートから正社員登用を目指せるケースもある
パートとして入社した後、業務適性や意欲が評価され、正社員登用の打診を受けるケースもあります。
まずはパートとして業界に触れてみたいという方にとっても、有効な選択肢のひとつです。
派遣・在宅ワークの求人はある?

雇用形態は正社員・パート・アルバイトだけでなく、派遣や在宅ワークとして募集されるケースもあります。
派遣スタッフとして働く場合のポイント
派遣会社を通じて、キャスティング会社や制作会社のアシスタント業務に就くケースもあります。
派遣の場合は就業先ごとに契約期間が区切られることが多いため、更新の有無や就業条件を派遣会社の担当者に確認しておきましょう。
在宅で働ける求人はあるか
候補者データの入力や資料作成など、一部の事務的な業務については在宅ワークとして募集されることもあります。
ただし撮影現場への同行や事務所との対面交渉が発生する業務は出社が前提となることが多く、在宅求人は限定的である点は理解しておく必要があります。
週末稼働はある?働き方のスタイル

撮影やイベントは土日に実施されることも多く、働き方のスタイルにも業界特有の傾向があります。
土日中心のシフトで働くケース
イベント出演のアテンドや、週末に開催されるオーディション運営などは、土日祝の稼働が発生しやすい業務です。
パート・アルバイト・派遣といった雇用形態では、平日はほかの仕事や学業と両立し、週末のみ稼働するという働き方を選べる求人もあります。
平日メインの求人との違い
一方で、正社員のオフィスワーク(企画立案・事務所交渉・資料作成など)は平日勤務が中心となる会社が多く、撮影日程がある週のみ土日出社が発生する、といった形が一般的です。
応募前に、平日メインか週末稼働が多いかを求人票や面接で確認しておくと、入社後の働き方をイメージしやすくなります。
キャスティングの仕事に向いている人

求人票や業界の情報から見えてくる、この仕事に向いている人の特徴には、以下のようなものがあります。
- 芸能・エンタメ業界のトレンドに関心があり、情報収集を苦にしない人
- 広告主・芸能事務所など、立場の異なる相手との調整が得意な人
- スケジュール管理や契約事務など、地道な業務を丁寧にこなせる人
- 撮影当日など不測の事態にも柔軟に対応できる人
- 土日祝の稼働にも柔軟に対応できる人
華やかなイメージを持たれがちな仕事ですが、実際には裏方としての調整力・事務処理能力が求められる場面が多い点も理解しておくとよいでしょう。
キャスティング業界でのキャリアパス

この仕事から広がるキャリアパスには、いくつかの方向性があります。
- ディレクターとしての専門性を高める:大型案件や著名タレントの起用を任されるポジションへ
- プロデューサー・プランナーへのキャリアチェンジ:広告企画全体のディレクションに関わるポジションへ
- インフルエンサーマーケティング領域への展開:SNS施策の企画・運用を担う職種へ
- 独立・フリーランスとしての活動:経験を積んだ後、個人で案件を請け負うケースもある
未経験から入社した場合も、経験を積むことで専門性の高いポジションへのステップアップを目指せる業界です。
記事まとめ

キャスティングの仕事は、芸能事務所と広告主をつなぐ調整力が求められる専門職です。
未経験者歓迎の求人も一定数存在し、雇用形態も正社員だけでなくパート・アルバイト・派遣・在宅ワークまで幅広く存在します。
年収や時給、福利厚生、平日・週末どちらの稼働が中心かは会社によって差があるため、求人票をよく確認したうえで、自分に合った働き方を見つけていきましょう。










