「インフルエンサーに投稿を依頼したいが、いくらかかるのかわからない」。インフルエンサーキャスティングを検討するとき、多くの担当者が最初に悩むのが費用です。
インフルエンサーの費用には、公式な料金表がありません。フォロワー数、SNSの種類、投稿の形式、依頼の方法などによって金額が変わるため、情報源ごとに数字が違い、判断しにくいのが実情です。
この記事では、公開されている情報をもとに、インフルエンサーキャスティングの費用相場を、フォロワー数別・SNS別に解説します。
インフルエンサーキャスティングの費用が決まる仕組み

インフルエンサーキャスティングの費用は、主に「フォロワー数」「SNSと投稿の形式」「依頼方法・報酬の払い方」の3つで決まります。
フォロワー数による決まり方(フォロワー単価)
多くの場合、インフルエンサーへの報酬は「フォロワー数×フォロワー単価」で計算されます。
フォロワー単価とは、フォロワー1人あたりいくらで計算するかの基準です。
たとえば、フォロワー10万人のインフルエンサーに、1フォロワー3円で依頼すると、1投稿あたり30万円という計算になります。
SNSと投稿形式による違い
同じフォロワー数でも、SNSや投稿の形式によって金額は変わります。
写真1枚のフィード投稿より、動画のリールやショート動画のほうが、制作の手間がかかる分、高くなる傾向があります。
YouTubeのタイアップ動画のように、企画・撮影・編集に時間がかかるものは、さらに高額になります。
依頼方法・報酬の払い方による違い
投稿の確約を前提にしたタイアップ投稿は高めになります。
一方、商品を提供して投稿してもらうギフティングや、投稿された分だけ費用が発生する成果報酬型では、1投稿あたり1万円前後から始められるものもあります。
【フォロワー数別】インフルエンサーキャスティングの費用相場

ここからは、フォロワー数別の費用の目安を紹介します。
金額は、複数の企業が公開している情報で見られる幅をまとめたものです。情報源によって数字が異なるため、あくまで目安としてご覧ください。
なお、「ナノ」「マイクロ」「ミドル」といった規模の呼び方は、情報源ごとに区切るフォロワー数が違います。この記事では、混乱を避けるためにフォロワー数で表記しています。
Instagramの費用相場
| フォロワー数 | フィード投稿(1投稿) | リール(1本) |
|---|---|---|
| 1,000〜1万人 | 5,000円〜5万円程度 | 1万円〜5万円程度 |
| 1万〜5万人 | 3万円〜20万円程度 | 5万円〜15万円程度 |
| 5万〜10万人 | 10万円〜50万円程度 | 15万円〜40万円程度 |
| 10万〜50万人 | 30万円〜100万円程度 | 40万円〜100万円程度 |
| 50万〜100万人 | 80万円〜200万円程度 | 100万円〜300万円程度 |
| 100万人以上 | 200万円〜300万円〜 | — |
フォロワー数が増えるほど金額は上がりますが、10倍のフォロワーで費用が10倍になるとは限りません。
フォロワー数が多いほど、1フォロワーあたりの単価は高くなる傾向があります。
TikTokの費用相場
| フォロワー数 | 動画投稿(1投稿) |
|---|---|
| 1万〜5万人 | 1万円〜15万円程度 |
| 5万〜10万人 | 15万円〜30万円程度 |
| 10万〜50万人 | 30万円〜100万円程度 |
| 50万人以上 | 100万円〜 |
TikTokは、フォロワー単価が比較的低めとされる一方、平均再生回数や完全視聴率によって見積もりが変わることもあります。
YouTubeの費用相場
| チャンネル登録者数 | タイアップ動画(1本) |
|---|---|
| 1万〜5万人 | 15万円〜50万円程度 |
| 5万〜10万人 | 50万円〜100万円程度 |
| 10万〜50万人 | 100万円〜300万円程度 |
| 50万〜100万人 | 300万円〜800万円程度 |
YouTubeは、企画から編集まで工数が大きいため、他のSNSより高くなります。チャンネル登録者数よりも、平均再生回数を基準に金額が決まるケースも多くあります。
SNS別のフォロワー単価の目安
| SNS | フォロワー単価の目安 |
|---|---|
| 1〜5円(2〜4円とする例が多い) | |
| TikTok | 1〜6円(1.5〜3円とする例が多い) |
| YouTube | 4〜15円(登録者数ベース) |
| X(旧Twitter) | 1〜3円 |
フォロワー単価にも幅があるのは、商材の人気度や、投稿の形式によって変わるためです。
キャスティング会社を利用する場合の手数料

インフルエンサー本人に直接依頼せず、キャスティング会社を通す場合は、上記の報酬に加えて、手数料が必要になります。
仲介手数料の目安
公開情報では、インフルエンサーの出演料に対して、手数料が20〜30%程度とする例が見られます。
会社によって、割合で計算する場合と固定額の場合があり、さらにキャスティング全般では20〜50%程度とする情報もあります。
見積もりを依頼する際に、手数料の算定方法を必ず確認しましょう。
手数料を含めた予算の考え方
手数料が20〜30%かかる場合、予算30万円であれば、インフルエンサーへの報酬に使える金額は、おおよそ23万〜25万円です。
「予算=報酬」ではないことを前提に、予算を組む必要があります。
追加費用が発生しやすい項目
投稿した画像や動画を、自社の広告やWebサイトで二次利用する場合は、追加費用がかかることが一般的です。
投稿の修正対応や、投稿期間の延長なども、条件によっては別途費用になります。契約前に、追加費用の発生条件を確認しておくと安心です。
依頼方法による費用の違い

手数料がかからないため、費用を抑えやすい方法です。ただし、条件交渉や契約書の作成、PR表記の管理などを、自社で行う必要があります。
手数料が加わる分、費用は上がります。一方で、インフルエンサーの選定やフォロワーの質の確認、契約まわりの対応を任せられます。複数名に依頼する場合は、窓口を一本化できる点もメリットです。
予算別に見る費用のイメージ
予算に応じて、どの程度の施策ができるのか、目安を試算しました。手数料は20〜30%で計算しています。
| 予算 | 報酬に使える金額の目安 | 施策のイメージ |
|---|---|---|
| 20万円 | 約15万円〜17万円 | フォロワー1万〜5万人のインフルエンサー1〜2名にInstagram投稿を依頼 |
| 50万円 | 約38万円〜42万円 | フォロワー1万〜5万人のインフルエンサー3〜5名、またはフォロワー10万人前後の1名 |
| 100万円 | 約77万円〜83万円 | フォロワー数の異なる複数名を組み合わせた施策、または1名への動画タイアップ |
実際の金額は、SNSや投稿形式によって変わります。あくまで、予算組みの参考としてご覧ください。
インフルエンサーキャスティングの費用を抑える方法

フォロワー数が少なくても、反応率の高いインフルエンサーであれば、費用を抑えながら効果を期待できます。フォロワー数ではなく、自社のターゲット層とフォロワーが合っているかを重視しましょう。
1名に大きな予算をかけるよりも、フォロワー規模の小さい複数名に依頼するほうが、リーチを広げやすい場合があります。
最初から多くの投稿形式を依頼せず、効果の高い形式に絞ると、費用を抑えられます。まずは小規模に始めて、反応を見ながら広げる方法も有効です。
「念のため」で二次利用の範囲を広げると、追加費用がふくらみます。実際に使う予定のある範囲に絞って契約しましょう。
同じ条件でも、会社によって手数料や提案内容が異なります。2〜3社から見積もりを取り、内訳を揃えて比較すると、適正な費用か判断しやすくなります。
インフルエンサーキャスティングの注意点

費用が安くても、効果が出なければ意味がありません。次の点にも注意しましょう。
- フォロワーの質:フォロワー数を水増ししているアカウントもあるため、反応率や過去の投稿への反応を確認する
- ターゲットとの相性:自社の商品に関心を持つ層が、フォロワーに多いかを確認する
- PR表記の対応:広告であることを明示するルールを、契約時に取り決めておく
- 契約内容の確認:投稿本数、投稿期間、二次利用の範囲、修正対応の条件を、書面で確認する
よくある質問

記事まとめ

インフルエンサーキャスティングの費用は、フォロワー数、SNSと投稿の形式、依頼方法の3つで決まります。
公開情報では、Instagramのフィード投稿で、フォロワー1万〜5万人なら3万〜20万円程度、10万〜50万人なら30万〜100万円程度が目安です。
キャスティング会社を利用する場合は、報酬に加えて20〜30%程度の手数料がかかる例が見られます。
予算を組む際は、手数料や二次利用などの追加費用も含めて計算しましょう。相場は出発点として活用し、最終的には個別の見積もりで判断しましょう。










